玉手箱の夢の後
69.9kg
筆者の体重でございます。
以前脂肪は財産だと大見得切っておきながら、現在の己の体重に日々戦々恐々としております。筆者、我が夫との出会い→結婚→出産の一連の流れの中で財産を蓄え、気が付くと息子1.5人分を常に背負いながら生きておりました。
振り返ると妊娠発覚時でもはや臨月かというくらいまで増加していた体重、そこからの妊婦生活で順調に息子が育ち、妊娠後期には独身時に比べ18kg増加していました。
夫婦2人の竜宮城生活を思い返し、郷愁と後悔の念の交わった複雑な思いを抱きながら、高血圧のため早まった入院生活を過ごした日々が昨日のように思い出されます。
思えば、ともに夜遊び好きな我が夫婦が繁華街ど真ん中のマンションに引っ越してから筆者は第二次成長期を迎え、薄給を少しでも形にしようと積極的に脂肪貯蓄に勤しんでおりました。
箪笥貯金でもない、銀行預金でもない、誰にも奪われることのない脂肪貯蓄が招いた悲劇は妊娠高血圧症候群という形となって現れたのです。
以前申し上げた通りanti-lookismの筆者、丸みを帯びた自身の体をそれはそれは愛おしく感じておりました。
しかし、それは健康を脅かすレヴェルに到達し、最後には緊急帝王切開にて出産となってしまったのです。
産後みるみる落ちていった体重に胡坐をかき、どんどん食べるうえで母乳を止めた結果折角14kg落ちたにも関わらず見事にここまで戻ってきたのであります。
58→68→76→62→69.9
これは筆者のここ5年における体重の変移です。(身長163cm)
元々が大きいのは筆者がBMIにおける標準体重ど真ん中を目標にしていたこと、ビッグバスト、筋肉質が影響しております。それにしても振り幅が大きすぎてバブル期の東証為替市場を彷彿とさせるこの体重、そろそろ健康なラインで安定させるべきではなかろうかと心密かに悩んでいました。
そんななか、遂に我が夫が口を開いたのです。
「そろそろやばいと思う」
無駄に高学歴で語彙力が高い夫から、その能力・表現力を奪うまでに筆者の肉体は不健全の塊となっていたのでした。
このままでは今年の健康診断で要検査を出してしまう。
幼子残して死ぬわけにはいかない。
筆者、遂に脂肪貯蓄を使う時がきたようです。
北国住みの筆者にとって肉布団を脱ぐのは勇気がいる行為でした。
しかしそうは言っていられません。
健康のため、ひいては我が家の幸せのために、今日ここにダイエット開始を宣言します。