レトルトカレー見聞録

カレー好きの筆者(アラフォー子持ち)が世に存在する様々なレトルトカレーを実食しその魅力を発信しつつダイエットを綴ります

20日目: TOP VALU ビーフカレー辛口

レトルトカレー見聞録第20回、記念すべき今回紹介するカレーは「TOP VALUビーフカレー辛口」です。

 

 

筆者母、先日宣言いたしました、「私、カレーが好き」と。

父を亡くして早9年、70を超えた母は当時の父の年齢を追い越しましたが悠々自適の独り身生活を満喫しております。極貧世帯の筆者家庭は高くつくからと惣菜・レトルト・冷凍食品が食卓に並ぶ機会が皆無であり、筆者、18歳で家を出てから初めてこのfood界・3種の神器を口にしました。

 

 

恐らくそれは母も同様だったことでしょう。父亡き後働きはじめ、生活保護スレスレ年収からようやく脱出したことで初めて開けた視界の先にはレトルトカレーが待ち構えていたのでした。

 

 

上記セリフはそんな母がレトルトカレーを食べながら放った一言であり、その際に口にしていたのがこの「TOP VALU ビーフカレー辛口」だったのです.....!!

 

曰く、「作って連食カレーも平気だけどやっぱりひとりだと手軽さって重要。勿論コスパも。84円でこのクオリティーなら買いだめ要検討。」とのこと。クオリティーを「この」で形容するあたり71年の人生の重さが感じ取れます。あれだけのTVっ子が食レポで最も視聴者を困惑させる指示語を使うとは.......母よ、カレーの食レポは娘にお任せあれ.......!!

 

 

 

 

では、パッケージ拝見。

 

TOP VALUの特長、それは徹底したコストカットにより「いいもの安くみなさまへ」が具現化していること。これは大規模小売業者だからこそ実現したのであります。しかし決して手は抜かない。証拠に「この価格なのにこんなにカラー写真載せていいのか?」レヴェルの仕上がりに。また、見るからに家庭的カレーなその趣は、ひとり...またひとりと身内が少なくなっていく母に幼少期の祖母との思い出を蘇らせたに違いありません。

 

 

 

では、考察。

 

 

訴訟リスクを少しでも下げるための涙ぐましい企業努力、その危機管理能力を見習いたいものです。危険を排除する現代の育児、その結果アルミをレンジアップすると火花散ることを知らない世代が増えたのでしょう。幼き頃アルミで包んだおにぎりをレンチンして親に怒られたのはいい思い出であり、また筆者に科学の扉を(すぐに閉じましたが)開いてくれました。

 

 

筆者がこの背面を見て感じたこと、それは「お客様に誠実に」との企業理念。原材料の安全性を包み隠さず情報提供するその姿勢は、借金の存在を伝えたうえでプロポーズするかのような潔さを感じさせます。中国原産じゃがいもだろうが遺伝子組み換えとうもろこしの可能性があろうが関係ありません。中国にだって老人は存在しているのです。

 

 

 

来たるべき海溝型地震を想定しての非常食兼用製品、「TOP VALU ビーフカレー

 

 

 

いざ、実食

 

 

正直このカレーに具材を期待しておりませんでした。というのも母が目玉焼きを on the curryしていたからです。目視できる具材を持ち上げるとふわっと香るスパイス。頬張るとそこには健在だった祖母が作ってくれたライスカレーの世界がひろがります。おばあちゃんの辛口、それはこどもの健全な味覚の成長を願った証。ほのかに感じる胡椒の辛さはちょっぴり大人の世界を体験させてくれる美知への扉です。タイカレーでお馴染みの製造元・ヤマモリ株式会社はやはり日本の心を忘れていなかった......涙でかすむ視界の先には今は亡き父の横顔がはっきりと見えました........

 

 

 

 

 

高級缶詰を好まぬ筆者宅猫たちの心を鷲掴みにする猫缶を有するTOP VALU、そのブランド力と利便性には脱帽です。同時に品質の高さも猫・人両者により証明されました。イオングループのディスカウントストア THE BIGマスターの筆者、節約生活にBEST PRICEの生活消耗品をフル活用しておりましたが、TOP VALU食料品の秘めたるポテンシャルの高さに胸の高鳴りは収まる気配がありません。

 

 

 

PB,恐るべしー大規模小売業者様の更なる飛躍を願いながら次なるカレーを求め今日もインターネットの大海原を漂う、就業中の筆者であった.......

 

 

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